北極・永久凍土に「ノアの方舟」~田邊光彰氏(高9)の作品~

全地球種子庫内での 一周年記念式典 撮影:伊藤 修氏

田邊光彰氏(高9)の作品と言えば、翠嵐高校正門にあるモニュメント「MOMI(野生稲の発芽-2)」、米国メリーランド州立エレアノ・ルーズウエルト高校にある モニュメント「MOMI-1999」が一番身近な存在です。

「MOMI(野生稲の発芽-2)」は翠嵐高校創立80周年を記念して翠嵐会が同氏に制作を委託し寄贈されたもので、「MOMI-1999」は同校と姉妹校締結10周年を記念して、翠嵐会より平成11年に寄贈されたものです。

 

田邊氏は20年以上に及ぶ思索と行動を通して、野生稲の自生地保全のコンセプトに基づく彫刻を今も世界各地に造り出しています。

その活動を通じて平成21年2月26日に、同氏の彫刻「THE SEED 2009 MOMI-IN SITU CONSERVATION」(長さ1.2m ステンレス鋳造)が北極・ノルウェー領スバールバル諸島スピッツベルゲン島の全地球種子庫の最深部にあるVIP Historical Roomに設置されました。

このスバールバル全地球種子庫は北極圏・永久凍土海抜130m地点の120mの横穴最深部に、地球温暖化や戦争などによる絶滅に備える為に、国際連合が決定した全世界の300万種の種子を永久保存する施設で、正しく植物版の「ノアの方舟」です。

万一絶滅が起こっても、種の復活が出来るようにとの地球規模の壮大な計画です。

ここに唯一、芸術作品として同氏の彫刻が飾られ、この報道は全世界に配信されました。

日本の翠嵐高校、米国のルーズウエルト高校そして、ノルウェー・北極圏の全地球種子庫とが、田邊氏の作品によって繋がっていることは翠嵐にとっても光栄で大変素晴らしいことです。

このたびの同窓生の偉大なる功績に敬意を表し、大きな拍手を贈りたいと思います。

今後の更なるご活躍をお祈りいたします。

田邊光彰氏のオフィシャルサイトはこちら・田邊光彰氏のプロフィールはこちら